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1metronome.jpg

拍節器です。

メトロノーム、とも言います。

てぃくてぃくてぃくと規則正しく音をきざみます。振り子も左右に揺れます。
メトロノーム、時計の秒針、エレベーターの階数表示、洗濯機、鳩・・・
これに共通するものは「なんとなくじーっとみてしまう」です。

メトロノームを使って三味線や太鼓のお稽古をしようと試みます。それが、どうもこの連続的で単調な音を聞いてると、ボーっとしてしまうのです。練習どころではありません。
しばらくはわけもなく振り子を眺めてたりします。眠くなったりもします。
勝手に呪文にかかっているだけなのでしょうか。


実はこの古道具屋からきたメトロノーム(上写真参照)、もっと恐るべき魔力があるのです。

なんと、不規則なのです。

つまりは拍節器具として価値がないのです。が、不拍節器としてのすごい意味があります。
どうすごいのかといえば、まったく予想がつかないということ。自分勝手ということ。
なんといってもアウトローなわけです。
何度試してみても、不規則になる規則性を見出せません。
いったいどういう仕掛けで、「てぃくてぃくてぃく・・・」ではなくて「てぃっくたくたてぃっっくち・・・」となるのか摩訶不思議なのです。

歳を重ねたせいか、いくらか気ままになったにちがいありません。
とはいえ、いくらゼンマイ仕掛けだからといってそんなに身勝手になれるものでしょうか。

これはリサーチしてみる価値ありです。


で、しっかり音を聴こうとねじを巻きます。
巻ききった状態でスタートすると、しばらくは普通に正確(体で感じるられる程度に)に打っております。そのうちに予想外の「てぃく」が現れます。待ってました、と言わんばかりに。
おっとそうくるか、となるわけです。
で、また忘れたころに拍子はずれの「てぃ」。
あれ、そうなるわけ?そのあと、後半はすごい展開になるわけです。

期待裏切られっぱなし。


止まったら後、ねじをほんのちょびっとだけ巻いた状態で、また振り子をつついてみたりもします。やっぱりパワーないのかなと思ったら、おっと突然復活。

底意地を感じます。


では拍節を遅くしてみます。目盛りは40。かなりのラルゴです。
ということは、錘(おもり)が振り子の頂点にくるわけです。そうなるともうなにがなんだかわけがわかりまえせん。なにくそこのやろうと踏ん張って、やっとの思いで左から右へ。で、また左へ、と思ったら止まります。かわいそうになって振り子に手を貸してやります。するとすごい勢いで左へリバウンド、で、右でも跳ね返されてあーびっくりしたー、ってなわけで揺れ終了。

究極の変動ラルゴ。

なんだかすごいことになってきたのでリサーチしていたことも、これが拍節器だということも忘れて、ただ気持ちが高ぶるわけです。

このイレギュラーさに感動すら覚えるのです。奥深い・・・


いくら情がついたとはいえ、この不正確なメトロノームで拍感を養うわけにはいきません。

わたしはもうひとつ、正確(性格のいい?)なメトロノームを持っています。日本製です。
この際どこ製かは関係ないのですが。
こっちは器楽練習用。


電気式もあります。
ほとんどのチューナーや電子ピアノ、音楽ソフトウェアーにも拍節機能がついています。いわゆる「ピッピッピッ」と鳴るわけです。無機音です。

恐ろしく正確です。

拍が狂うことは皆無です。いくら仕事とはいえ、もう少しあたたかみが欲しいものです。


レコーディングでメトロノームが必要の際、「ピッピッ」ではなくシェイカーの「チャカチャカ」とか「ざっくざっく」いう音に変えてもらったりします。
本当は古き良きメトロノームの「てぃくてぃく」にしてほしいところですが、あまりに正確で無感情に打たれるのも哀しいものです。


てぃくてぃくてぃくはあくまでもアコースティックで。


というか、メトロノームごときでこれほど話が長くなるとは・・・ 
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まずまずてんてん
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てんてん-TEN TEN
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性別:
非公開
自己紹介:
日本生まれ
カナダ大陸東南あたりに生息
比較的温暖な緑地を好む
雑食型(主に草食、ときどき肉)
群れない
種子を残さない
でもそれなりに依存型

「三味や太鼓で大騒ぎ」が得意
ひにひにてんてん
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