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Hamajishi.jpg

村衆のおまつり。

みんな集まって何をやっているかというと、豊穣を祈願し踊っているのです。

呼んでいるのは海の向こうからやってくる、獅子神。
豊作と平穏の神さまです。

Hamajishi2.jpg
浜獅子プレミア上演2004年6人制

わたしの生まれ育った島は、年に一度、獅子がやってきます。
遠く海を渡ってきます。
そして各家を一軒づつまわりながら舞い踊るのです。

最後に村の中心、八幡さまにすべての獅子神があつまり、お宮の前で舞を奉納します。

ある獅子は、牡丹の花といっしょに踊ります。
美しい笛の調べとともに、花と戯れる雌獅子なのだそうです。

猫獅子と呼ばれる、猫に似た元気な獅子もいます。
ウトウトしたりキョロキョロしたりと落ち着きのない獅子です。

鉦と太鼓に踊らされ、歓喜する獅子は、子供たちが、使いとなって獅子を諌めたり囃したりします。

狂い獅子といって、とにかく街中を駆け回り村人にちょっかいをかける獅子神もいます。

どの獅子も、神というよりとても人間=動物的です。
だからよけいに親しみが湧くのかもしれません。
楽しみ、安らぎ、感謝をする日なのですから。

獅子のあとは、太鼓御輿(みこし)がでます。
御輿の屋根には幾重にもなった朱紅の布団が積まれています。
真ん中に大きな太鼓を据えています。
祝詞を唱えながら太鼓を打ち付けるのは、7-9歳の四人の男稚児。
その御輿を大の男衆が20-30人ほどで肩に担ぎ、村を練り歩くのです。

この秋の祭りは、芸能であるとともに、たしかな祈りの儀式です。
島人たちの喜びや虞(おそれ)が、この行事をつかさどる原動なのです。

日常から離れ、神さまとともに過ごすのですから、人々はハレの衣装をまとい、化粧をほどこし、そして獅子や御輿を迎え入れます。

祭りには強力なパワーがあります。
大地を揺るがし、天を轟かし、島全体を一気に奮い立てます。

それほどの気力・人力と連帯感で、天災に立ち向かわなければならないのです。


ここまでが、わたしの覚えている祭りの記憶。
そして、この体験がわたしの「浜獅子」構想へと結びつくわけです。

「浜獅子」は、曲でもなく、劇でもなく、特別な儀式です:

ある日、村人たちが寄り集まり、輪になって獅子を呼び覚ますための舞を舞います。

b1e23f1f.jpg

みんなの掛け声
「しーしがでた、しーしがでた」

とともに、輪の中から獅子が飛び出します。


浜獅子2005年の9人制「浜獅子」コンサート版

獅子は、人々とともに祈りの舞をささげます。

ただこれだけのことなのですが、わたしにとってはとても大きな意味をもっているのです。


というわけでかなり私的な思い入れを、パフォーマンス用の楽曲として「永田社中」というグループに無理強いいたしました。反省しています。
とはいえ個人的に大好きな曲なのです。
この後、永田氏にレコーディングの話を持ちかけられました際、すぐにこの「浜獅子」を録音用(視覚効果・踊り無し)に作り替え、なんとかアルバムに挿入してもらおうと必死になったのを思い出します。
われながら、オトナゲナイ、のであります。

もともと、祭事用・儀礼目的に「浜獅子」を書いたにもかかわらず、レコーディングというほとんど娯楽音楽としてしか受け取られない媒体に持ち込んだのです。

永田社中CD「岐路」をお聞きになった皆様、
五曲目「浜獅子」を聴いて、首をかしげた皆様、

申し訳ありませんでした。

ぜひぜひ、いつの日やらDVDとして「浜獅子(完全版)」を再録音し、獅子の動き回る画像とともにお届けできますよう、今後も日に日に精進いたします。

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いろんな意味で、印象深いこのCD。

永田社中 ーNAGATA SHACHUー
と正式に社名を変える前、

KIYOSHI NAGATA ENSEMBLE
としての最後のアルバム

2005年「岐路ーKIRO-」
です。

  1. 祭り幻想
  2. 本調子
  3. 風の精霊
  4. 微動
  5. 浜獅子
  6. 転轍の枷 
  7. 雲のなびき
  8. 弁天囃子
  9. カンダ太鼓
  10. 船場追分
以上10曲入り。

すでにご紹介している曲もありますが、まずアルバムについて。

ひと言で申しあげますと、「なんともなしに心地良い」。
扇風機で言うところの、「微風」。

もっとも顕著になのは、永田氏の名曲「祭り幻想」。
出だしからうきうきするようなビートでフェスティバル気分を高めてくれます。
とはいえ、自分は祭りのど真ん中にはいないのです。
あくまで祭りの傍観者。
みこしや露店や祭りの喧騒を、三階の窓からゆっくり眺めている・・・といった風。

さして、幻想か。

いや、幻ではなく、確かにあるんです「お祭りワッショイ」は。
でもなんとなく上からゆっくり眺めていたい気分のときもあるでしょう。
うちわでぱたぱた扇いだりしながら。

そう、そのぱたぱた。

あのかんじ。

真夏の、熱気のなかの、あの微風をおもいだすのです。
なんなら、うつらうつらしてしまいそうなのです。

祭り気分で夢心地のあとは、三味線曲「本調子」で、冷酒を飲みたくなるのです。

チリンチリン、と風鈴もなります。
シャラシャラっと涼しい音がします。

で、べべーん。

今宵 時雨(しぐ)れて
時雨れて 晴れて

風のはやしに 寝付かれず
闇につま音 
節はタンカイ

月に照らされ
夜露に濡れて

糸の泣く音と
風の音と

明けの空
夢か現実(うつつ)か波の音


2番の歌詞に、節はタンカイ、とあります。
琵琶湖に淡海節という曲がありまして、その節を唄っているのです。
真ん中に風のなく音、尺八が入ります。
それにつられて、三味線の糸もなきごえを高めていきます。

泣くといっても、かなしいのではないのです。
わびしい、ことはかない。

ああでもなんだかこうゆうのもいいな、です。

上手にことばに出来ない感情、気分というものが多々あるわけです。
たとえば夢の中。
悲しいようで楽しいようで、なんだかぼーっと覚めてる様子。

Hon_Choshi.jpg

そんな気持ちにさせてくれるのがこのアルバム。
全体を聞いてみてください。

そして、そこから流れるかすかな微風を感じていただきたい。

視聴はこちら、永田社中サイト、もしくはマイスペースから。
http://nagatashachu.com/Taiko_Store/recordings.html
http://www.myspace.com/nagatashachu


「声均し」、「藍染」と唄がつづきました
.
ついでに永田社中として最初につくった合唱アカペラ曲をご紹介するといたしましょう。
 
その名も、「船場追分(せんばおいわけ)」。
 
舞台は、わたしのうまれた島の船場。
 
家の目の前に船の着く港、船場がありました。
一日に6便。
船が岸に近づくと、「ぼおーーーーっ」と汽笛が聞こえます。
それを聞いて、何度みなとへと走ったでしょう。
自分が船に飛び乗ることもありますし、家族や友人を出迎えたりもします。
すぐに霧がでてあたりは真っ白になります。
潮風もなかなかてごわいのです。
海の男達が常に入れ代わり立ち代わりします。
みやげ物屋がところ狭しと並んでます。
 
うちの田舎は、そういう場所なのです。
 
もう離れてずいぶん経ちます。
島の情景よりも、ぬるい海風をまず思い出すのです。
じめっとして、魚臭くて、
あの、髪の毛をかぴかぴにしてしまう、
しぼれるほど水気たっぷりの空気。
海水のように塩っ辛い空気。
払っても払ってもおっかけてまとわりついてくる空気。
 
これだけ島のことを書いて、自分が湿気嫌いだったことがわかりました。
 
それなのに、肌は水分をほしがります。
喉も水を求めます。
しらないうちに、体も水を乞うのです。
 
あ、思い出話をしている場合ではないのでした。
 
船場ね。
はい、追分。

息と声が重なって、海鳴りのように響きます。
波のように寄せてはかえします。

くりかえしながら強い海風を運んでいきます。

そこで足をふんばって、ぐあーっと叫びます。
波や砂やの一部になって大地をとどろかせてみるのです。
じつに気持ちのよいものです。

あの船場で、唄えたらいいなあと想うのです。

で、船場追分。


島の情景から、どの島かお分かりにいただけたらな、一度訪れてみて下さいませ。



ここの そめの いろの
さても みごと これぞみごとな くさきぞめ
 
つんで ほして むして
すくも しこみ あくもなじんで あいだてる
 
わかぎ あおに なまり
あいの はなの あいがそまれば いろあせぬ
 
 
藍という色が好きです。
 
なんとも上品で、穏やかな色合いです。
使えば使うほど味が出て、古く色褪せてしまっても、なお美しい。
 
 
藍のあおは、ちゃいろの葉から生まれます。

100
日間かけて藍の葉を発酵させると、堆肥状の「すくも」ができあがります。
すくもに灰汁を加え混ぜ込みさらに自然発酵させると、「藍の花」と呼ばれる泡が立ちます。
この作業を何度も何度もくりかえし、藍を育てていきます。

この過程を「藍を建てる」というのだそうです。
 
これだけ手間暇のかかる作業です。
こうやって生まれる藍の色は、情がこもっているからこそいつまでも美しく貴いのです。
 
わたしも何度か草木染を経験しましたが、藍にはまだ及びません。
いつか自分の手で染めて、そして着てみたい色です。
 
 
この三番めの歌詞、「わかぎ」は萌黄、「あおに」は青丹、「なまり」が鉛。
どれも色の名前。
こうやってだんだん青が濃く、藍が深くなっていくのです。
 
もちろん、「若木 青に 鈍り・・・
とも言えなくもないですね。
 
藍への子守唄のように、やさしく唄いたいと思うのであります。
2007年。
みんなのうた、を書いてみることにしました。
その名も「声均し(こえならし)」。
気持ちとしては、えんやーとっとと同様、威勢よくいきたかったのです。
なぜ、声均しなのか。
なぜって・・・
 
が、今なんとか思い出そうとしているのですが、思い当たりません。
 
しかたないので、ノートをみてみることにしました。
 
"YARESA NO YOISE..."
a chant leading the chorus, is a shout of encouragement.
Raising our KOE (voice) with determination yet desperation, our echoes will cross the sea and reach the sky.
 
曲目解説にはこうあります。
 
なるほど。
「やれさのよーいせー」
があっちこっちにこだまするのでした。
 
で、なぜ?
 
なぜといわれても、理由などないからこそ、
「やれさのよーいせー」。
 
そういうわけです。
 
koenarashi.jpg 
 
わたくしの所属いたしますグループ "KIYOSHI NAGATA ENSEMBLE"」が社名を「永田社中」に変えまして心機一転いたしました。
永田社中といして発進いたしました記念すべきアルバム第一弾「TSUZURE ~~」。
 
このなかで、作曲段階でわたしのかかわっている曲は、
 
「竹糸皮」(永田、草野との共作)
「声均し」
「14-14」(解説済み)
「オービット」(解説済み)
「喝々山」(解説済み)
 
そして、アルバムタイトルの「綴」。
 
「綴」では、最初に三味線で演奏した時にソロパートを書きました。
レコーディングバージョンでは、お筝の谷真琴氏が三味線の代わりに加わっています。
というわけで、曲の「綴」については書くことはありませんが、このアルバム「TSUZURE」について述べさせていただきます。
 
自画自賛というのもおこがましいですが、このCD,いや見事です。
大好きなのです。
「永田社中」と日本語明記の社名になって、こうもかわるものでしょうか。
永田氏ともども、別段、日本を意識したわけでもなく、和風に仕上げたわけでもありません。
 
わたしの「オービット」(レコーディング版)はどっちかっつうとアラビア諸国、はたまたインドネシアかな?そしてなんといっても「ユニバース」。
永田氏の「音波」は、すごく実験音楽っぽい。得意のタイコフュージョン。
そして、わたしの愛聴する「ままごと」は、鉄琴がキュート。
ひとつまえのアルバム「岐路」よりもずっと和から外れているようで、いや、大和魂ストレート。
 
もちろん、わたしの個人的な感想なのです。
 
うまく言えないのですが、以前の田舎味噌煮込みが、和風さっぱりしょうゆ味になったとでも言いましょうか。
 
あと味すっきり。
飲みごしさっぱり。
 
そういうことなのです。
 
どうか、まだ TSUZURE ~~」未経験の方、どうかこの機会に一度お試しあれ。


初めての共同制作です。

永田氏と一緒に書き下ろしました「炎上」。

燃え上がってます。
というか、燃え上がるのをじっくりゆっくり、待つのです。

ときどきは燻ってしまうのであります。
なんだかジメッと湿ってたりするんですよね。
で、なかなか火がつかない・・・
おっといけそうだと思った途端、突風が吹いたりなんかして。

そんなわけで、厳密なタイトルは「炎上するまで」です。

曲を全部とおして聴いて頂けると判り易いのですが、いっちばん最後のドラムロールの後、終結部分ですね:

どんどんどこん、BOM!」

と一斉に終わるわけなんです。

この“BOM”の部分、ここで一気に火がついて、ボーっとなるわけなのです。

炎上するのは、最終章の最終音。
約0.1秒のみ。
そうです、エンディングは消えるのではなくて、点火です。


石油ストーブを想いおこしてください。
ヘッドの部分を持ち上げて、ゆっくり点火口を近づけます。
小さな炎をが見えると、ふたをして待ちます。
黒い煙がもくもく立ち昇ります(環境に悪い)。
石油の匂いが立ち込めます(身体にも悪い)。
そのまま10秒ほど、ヂリヂリっと音とともに待機(心臓に悪い、かも)。
あら、消えちゃったかな?
とヘッドを回してみた途端・・・

ボム!

乾燥中のガス爆発を想像してみるのもよいでしょう。

とにかくこの一瞬の炎のための前戯としてのこの曲。
さむい冬にはこれであったまるのです。



せんよんひゃくじゅうよん
いちよんのいちよん
いよいよ
じゅうよんからじゅうよん
ワンフォー、ハイフン、ワンフォー
フォーティンフォーティン

読み方を今、考えただけでざっと6つできました。
まだまだできそうです。

読みやすいように読んでいただいてかまわないのですが、あえて統一しようと思いますと、最後の項目「フォーティンフォーティン」が無難かと思われます。特に外国人向けです、ね。

なぜ14なのかと申しますと、14拍子です。
ここで、もう一度ビデオで曲チェックしてください。

でしょう?

14分の14。

といっても14分音符があるわけでないので、正確には18分の14なのですが、細かいことはさておき。

とにかく曲のなかで、何度も14拍のパターンがくりかえされます。
七拍子、とはちょっと違います。
とっても難しく聞こえるでしょうが、何のことはないのです。
わかりやすく、リズムパターンを分割してみます。
で、14をですねえ、こう割ってみましょう:

4、4、4、2
これは、四拍子が3つと2拍子(半小節)

3、3、3、3、2
こうなると三拍子が4回と2拍(変拍子)

そして、
2、2、3、2、2、3
なんてのも可能です。

何通りもの考えかたができるわけで、こうきたら七拍子もへっちゃらなのです。

結論といたしましては、あまり何拍子とかいう概念にとらわれず、自由に曲を展開させたかったというわけです。そのわりには、曲目が14-14。
これは、14拍が根底に流れているのでどうしようもなかったのです。
そして、これ以外にタイトルは見つからなかったのも事実です。
オリジナル(レコーディングもこうなっています)は7人です。
7つの太鼓を7人で。
14の手に14のバチ。
いよいよ勢いを増すフォーティンフォーティン
14-14

というわけでした。

写真はオリジナルメンバー総勢7名。ブレミア演奏の模様です。


めずらしく英単語の曲名。
「軌道」と書いてオービットと読んでもかまいません。
呼び名はさほど問題ではないのです。
なんといっても大宇宙のお話なのです。
 
そうです、セットも太鼓もさることながら今回のテーマは果てなく大きい。
 
概念といたしましては(さほどとりたててありませんが)惑星が軌道にのってまわる・・・
そうでした、それだけのことでした。
果てなく回る、それ、です。


というわけで、12の太鼓を用意します。
  
ここで欲を申し上げますと、太鼓も3種類ほどご用意いただいて、小、大、中、と並べていきます。そして、大がちょうど時計の12時、3時、6時、9時を指せば完璧です。
 
それをですねえ、美しい丸形に並べます。正確な円であればあるほど良いのです。
そして、その円のちょうど中心に立ってみます。
もうそれだけで宇宙の中心のような気がするのです。
身体が時計まわりに回ろうとしてくるのです、不可思議なものです。
重力にさからってはいけないのです。
あくまで、自然に。
 
そんなふうにして太鼓宇宙のなかに自分を置いて(追い込んで)みます。
音が重なったり、呼応したり、追いかけあったり。
そんなふうにしてすこしづつ音を作り上げていきました。
 
繰り返すパターン。
 
連続のなかに生まれる変異。
 
突発する静かな爆発とかわることない平穏。
 
 
とにかく回りながら打ってみます。
やたら目がまわるのです。
 
ある程度の基本ができたら、実際に演奏者(犠牲者は永田氏、アツシくんとニックでした)を置いてみて、三人同時にまわしてみます。
常に一定の距離と空間を保ち、そして順応しあわなければなりません。
ひとりひとりの安定感が重要なポイントなのです。
ぶつかったり足を踏んだり蹴ったりなんかしながら、なんとかカタチを作っていきました。
 
公演でのわたしの実際のパートは、遠くで流れるオスティナート。
連続するメロディ。
当たり鉦(ちびゴング、または鉄琴でも可)も3種類の音を使います。
レコーディングした際は、鉦のうえに、鉄琴でしずかな旋律も加えました。
ちなみに、CD「綴」の7曲目。
 
レコーディングの様子はこんな感じです。
 
orbit-studio.jpg

カメラマンは永田氏。
アツシくんとニックがこれから鈴のパートを重ねる、という場面です。

セットが、そう大掛かりです。
3人で12台。
はい、贅沢なのです。

あなたのお部屋の四方(左右・前後)ぐるりにスピーカーがあれば、仮想太鼓宇宙体験ができるやらしれません。
いや、STEREOで録音したのでした。無理です、ごめんなさい。

まわっているなあ、などとイメージしながら聴いていただければなによりです。

Orbit.jpg


これ以上、明快なタイトルはないだろうと思われるこの一曲。

ずばり、「竹 糸 皮」。

竹と糸と皮、なんです。
尺八と三弦と太鼓。
草野と高橋と永田。

作曲者であり、演奏者でもあります。

Take-ito-kawa.jpg
2008年 ライヤーソン大学での10周年コンサートがプレミア上演

竹、から始まります。
優しくて、懐かしい尺八の音からだんだんとテーマの主旋律へと流れます。

そこに重々しく、雄大な太鼓が加わります。
曲に勢いと厚みが出てきます。

いきなり三味線の登場。
弾けるリズム、これでもかと叩きつける迫力で流れを変えます。

三人ともここまではほぼ即興演奏。
毎回なにが起こるかわかりません。
最高潮に盛り上がったところで、ついにエンディングへと移行します。
とにかく三人三様のスタイルとカラーで、引っ張ったり曲げたりしながら曲を作っていきます。
それはある意味、楽しみであり、怖さであるのです。

永田社中CD「綴」にも入っています。

これでだいぶ、三味線が鍛えられました。
えんやーとっと、えんやーとっとの掛け声でお馴染み「斎太郎節」。
「さいたろ節」
「大漁唄いこみ」

などとも言われます。

これを永田社中のレパートリーに加えたのが2004年。
もちろんてんてん作品とは言えませんが、わたしなりに手を加えました。

で、その名も「えんやーとっと」。

威勢のいい漁師さんになったつもりで、手拍子しながら「えんやーとっと」と繰り返します。
ここが一番肝心な部分。

いよいよサビの部分「アレハエー エトコリャ・・・」で全員合唱。
男子はオトコぶりパート。
女子はオンナ声高音域。
ハーモニーがあるがしかし、ハーモニーとして捉えてはいけません。
和音を響かせ楽しむのではありません。
あくまで合唱。
勢いよく思い切って声を張り上げます。

和音が崩れたってなあんってことないのです。

わたしたちはコーラスグループじゃあないのです。

次の曲(だいたいの場合、永田氏の名曲「五感」または「三連音」と続きます)に行くまでに一致団結して気分を盛り上げるために唄う、いわば前唄。

このえんやーとっとで意気を高めて太鼓に臨むのです。

ほとんどの場合、効きます。
やればやるほど好きになる一曲です。

enya-totto.jpg
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てんてん-TEN TEN
HP:
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非公開
自己紹介:
日本生まれ
カナダ大陸東南あたりに生息
比較的温暖な緑地を好む
雑食型(主に草食、ときどき肉)
群れない
種子を残さない
でもそれなりに依存型

「三味や太鼓で大騒ぎ」が得意
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