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バスティドール第一号です。

そうです、これを一番最初に織り上げました。
よくみてみると、織り目がいびつです。横糸(白)は縦糸に織り込まれ見えません。
なかなか均一に織れないところが、いざりばたの難しいところです。そして、手間ヒマかかります。

結構きつく堅く織ってあるので丈夫なものです。
マヤ文明の人々は、こうやって織られた生地を何枚も縫い合わせ、刺繍などの装飾を施して衣装を繕いました。それはそれは、美しい装束です。



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これもバスティドールです。

京都の山奥で織りました。
縦模様を出すには、とにかく糸を準備する段階(織る前)で色や太さを決定しなければなりません。
黒字に浮かび上がる、まっすぐな色線という設定で糸を数えたのですが、もちょっと黒面が多くてもよかったかな、と反省。黄色がやけに目立つので、もちょっと割合を変えてもよかったなあ、とかいろいろと思うことも多いのであります。

とはいえ、この綿生地、三枚にたたんで縫い上げ、肩掛け財布にして使っています。
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こちら、てんてんです。

「創作」の項目では、手づくり作品あれこれ随時ご紹介していきたいとおもっています。
まずは、お得意の織物。
テキスタイルからまいります。

上の織物はバスティドールといって、南米グアテマラあたりで今でも広く使われている居ざり機(いざりばた)で織り上げました。グアテマラで生活し作品を創りつづけているという先生が講師でした。
使用道具はこれです。

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実はこの織り道具は京都のテキスタイル学校で作りました。
グアテマラへは、まだ行っていません。(今後も未定)

グアテマラまでは行かずとも、メキシコまでは飛びました。
とにかく織りは南米(と、織りの先生がおっしゃいました)というので、勢いだけで決意したのです。
そのへんが、放浪癖のついたてんてんならではの思いつき。
深く考えないのが強み。

機は持って行けないので、この道具をもってとにかくメキシコへ渡りました。
織りを勉強するために入学したメキシコのアート学校には、この用具を使っての織物はありませんでした。
ここでも、勢いあまってが災難のもと。
インターネットのない時代です。
これもまた、よし。
おかげでアガピートに出会うことができました。くわしくはコチラ

上の作品は、メキシコ滞在期に、余った羊毛と余暇を使ってつくった縦長の織り生地です。
海の色を出そうといろんな青の毛糸を織り込んでいます。

腰に引っ掛けて座りながら織る用具なので、体の幅以上のものは作れません。羊毛は太いので、どうしても縦の綿糸がでてしまいます。
でも、なんとなくこの大雑把で荒い感じが好きです。

どうするってわけもなく、ただなんとなくそこいらに置いています。
作品とは言いがたいものですが、唯一メキシコで織り上げたいざり品として貴重なのです。

終わり。
てんてんです。

報告」いたします。

ここでは、過去の出来事を振り返ってみるわけです。

速報」として華々しく告知されたイベントが、事後、この項目に移ってくるというわけですね。


それではまずは、2010年4月に開催された和太鼓発表会のお知らせから、古い順にお送りいたします。

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おしらせです。

トロント市にロイヤルコンサバトリーオブミュージックという由緒正しい音楽学校があります。

昼間はグレングールドというスクールで、たくさんの若い音楽家が毎日勉学にはげんでいます。
そして夜間はアダルトのための音楽塾。

クラッシックはもちろん、理論、ジャズ、コーラス、パーカッションなどなど学科もいろいろ。そのなかのワールドミュージック部門に和太鼓コースがあります。

設立当時は教室も与えられず、暗く湿った地下倉庫のような部屋に詰め込まれ、15人ほどの小さいクラスでした。永田氏のアシスタントとしてでしたが、カナダに来て初めて英語で教えるという立場に置かれたわけです。

その後もどんどん生徒は増え続けています。初級、中級、そして上級クラス(アンサンブル)が二つできました。月曜日に永田氏が2クラス、わたしは火曜に2クラスを担当しています。

基本的に夏はお休みなので、今学期最後の締めくくりとして毎年4月に発表会を学校主催で開いております。
どうかお誘いあわせの上、お越しいただければ幸いです。

日時;4月20日火曜日 夜8時開演
場所:ロイヤルコンサバトリー音楽学校 TELUSセンター2階
273 Bloor Street West
Toronto ,  ON
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下糸です。

読んで字のごとく、下の糸。

ボビン、といいます。

ミシンを使わない人にとってはまったく意味不明なシロモノ。
語源はフランス語だそうです。そして英語圏でも一般には知られないソーイング専門用語です。

簡潔にご説明しますとミシンの下糸巻きつけ器具。

この下糸がないとミシンは使えないのですよ、お父さん。


ミシンマシンは上糸と下糸の関係で成り立っているのです。
上が極太糸で下が絹糸ではダメ。上糸がきつくて下糸がゆるくても不可。
上と下との均整の取れたバランスによって美しく丈夫な縫い目に仕上がるわけです。

よく分からないという顔をしたあなた、シャツの生地をひっくり返してミシンの縫い目をよく研究してください。

そして、ミシンのご用意を。

まずはぞうきん縫いからはじめましょう。

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てんてんです。

ふわふわの羊の毛です。
自家製です。
細いのや太いのがあります。
同じ色はもう二度と出せません。


これらの毛糸玉はメキシコ産。

時代は1998年。
てんてんメキシコ期へとさかのぼります。

滞在の目的は、TEXIDO(はた織り)習得。
ALLENDEという歴史のある芸術学校で技術を学びました。

はた織りの講師は、アガピート。
とにかくだらだらしています。
学校へも来たり来なかったり。来てもだらだらしゃべるばかりです。
でも織りの技術はピカいち。

彼の実家で毛糸をつくっているというので、ある日その織物一家を見学がてらお手伝い。

刈りたての羊の毛はごわごわ、ねちゃねちゃしています。
何度かきれいに洗ったあと、剣山のようなもので梳(す)いてやります。
そしてふわふわの毛から均一にすこしずつ丁寧に巻き取りながら一本に紡いでいきます。

ほやほやの羊毛、どこかいびつで不均等な毛糸のできあがりです。

その後、学校に帰ってきてできたて生成り色の羊毛をアガピート監視のもとで染め上げます。

染料の入った特大鍋で羊毛をぐつぐつ煮立ててやります。
暑い盛りのメキシコの地では染めも容易な作業ではありません。
ていねいに浸し、掻き回し、絞ったり干したりを繰り返します。色が染み渡り、適度に落ち着くまでなんども根気よく続けます。

そしてようやく、淡いメキシコ色の羊毛に染め上がります。

こうやって紡いで染めた羊毛が、自分の手で一枚の布地となるのです。
実用の品として仕上がるわけです。
満足度は何倍にもなります。

手元に残った毛糸玉は、メキシコの太陽の匂いがします。

眺めているだけで、じんわり心があったかくなるのです。
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てんてんです。

機です。

はた、と読みます。

で、その機で織ります。

すべての織物の場合は縦糸と横糸との編み合わせなのです。
そのたてとよこの糸が複雑に絡み合ってさまざまな模様や色合いが生み出されます。

京都で長く織物産業にかかわっていたわたしは、京都一といわれるテキスタイルの工場ではた織りを学びました。大きなはたおり機をつかうものから地機(じばた)、居ざり機という昔からの手織り技術も教えていただきしました。

制限されたなかでの自由な色や模様、素材の量感と厚み。

このテキスタイルという無限の可能性と芸術性の高さにひかれていくわけです。

右横欄にありますてんてん芸」からてんてん織り作品をご鑑賞くださいませ。

機織は手間がかかります。
織りたくても部屋にはたを置くスペースはなく、羊糸は高価なうえ、整経(糸の本数、順番、長さを決めて糸を準備する)に時間もかかります。

おもちゃ屋でみつけた織物キット(子供用、上の写真)で毛糸を織り込むのが精一杯。

おもちゃとはいえ、じゅうぶんに織物の不思議や魅力が楽しめます。毛糸だけでなく、リボンや縄、紙や針金なんかも織り込んでみたりします。結んだり、穴をあけたりして平面でなく立体として作ることもできます。

なにより織ってるってことがうれしい。
色がじぐざぐ重なるってのがうれしい。

織っては解き、また織る・・・

ものづくりの真髄です。
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すずりです。

硯という字も美しいですが、すずりという響きもまた美しいのであります。

お習字をするとき、大好きなのは墨をするという作業。
硯石の音。
そして、墨の匂い。

わたしの特技として、前戯を楽しむというのがあります。
コーヒー豆を挽く、鉛筆を削る、りんごの皮を剥く、地図を眺める・・・などなど。
という何かをする以前の行為に異常な関心と心入れがあります。
わかっていただけるでしょうか。


墨を摺るのもそのひとつ。

習字教室のみんなが墨汁をじゅうっと注いでさあ書くぞ、と意気込んでいる間、わたしは固形墨を取り出しおもむろに摺り始めます。それも念入りに。

みんなが先生からマルをもらって「やったー終わったー」というころ、ようやくスタート。

ごりごりという音が好きです。
じんわりと黒が溶けだし深くなっていく様子が好きです。
じっくりと時間をかけるという気持ちの余裕がなによりも好きです。

字を半紙に一枚仕上げるのかかる時間は、ほんの数十秒。
ほんの5分で清書できるときもあれば、何時間かかったって出来ないときは出来ないのです。
せめて前段階でしっかり気持ちを落ち着け、体をやわらかくさせ、全身全霊で臨みたいのです。

なによりも、黒の濃淡を楽しむには、やはり墨は摺るべきものというのがわたしの持論です。

面倒臭がらずにゆっくりとやりましょう。
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てんてんです。

書道の師、今は亡き古郷先生について書いてみようと思います。

小学校一年生でお習字を習い始めました。

教室では一人一時間などという時間割り制度はありません。いつ来ていつ帰ったってかまいません。早くできれば終わり。気の済むまでずっと書いていても叱られません。

「今日は墨が濃いので二重マル」
「上手に書けてるけど、紙が汚れているからダメ、書き直し」
「ここ、二度書きしたでしょう、じゃもう一回」
「筆の先がばらばらになってるので、止めるとき丁寧にね」

という具合に、字を上手に書くというよりも筆や墨の扱い方が悪ければマルはもらえません。

お手本の字をなぞっただけ、後からちょっと修正したりしても、すぐにばれてしまいます。

いくら字が上手でも、筆に勢いがあってその上バランスの良い字でなければなりません。
いくら年数かけて師のもとに通っても、勝手に上達するものでもありません。
いくら段の所得者とはいえ、段を目標にしてはいけません。
いくら好きでも、心に余裕がなければ本当の書にはなりません。

気持ちをひとつにして、ええいってな具合で気合を入れないと、真剣一発勝負の試合に負けてしまうのです。

墨を摺るときの緊張が好きです。
ごりごり、という音が好きです。
黒がじわーと深くなっていくのをゆっくり確認したいのです。

古郷先生とともに費やした九年間は、自分自身との大きな大きな勝負の場でした。

どうもありがとうございました。
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ぎゅーかわです。

太鼓をはじめるようになって、まず太鼓の達人、永田氏から直々に学んだのは樽太鼓のつくりかた。

まず特大サイズの牛皮を用意します。
しばらく風呂水につけて洗ってしならせます。
部分によって色や質、皮の厚みも違うので、できるだけ丈夫そうな箇所にでっかい円を書いてそれをカッターで切り取ります。
これが最初の作業。

ここまでやった感想;
牛、でっかい。
しかも、相当分厚い。おそろしく硬くで切りにくい。
そりゃちょっとやそっとの「どんどん」で破れないはずです。表側はつるつる、裏側の肉にくっついていた部分はがさがさ。まだ濡れてるとぬるぬるしていて、そのうちぽろぽろと繊維質が取れのも気味悪い。とはいえ、自分の皮膚もこうなんだと思い知るのであります。


で、これからが重労働。

皮に耳をつけます。
円の外側にいくつも切り込みを入れて、そこに棒を通していきます。
その棒か使って皮をぐいぐいと引っ張っていくわけです。
そしてそれが太鼓の耳となるというわけです。

耳に縄を仕込んだら、台になっている木材にからませ、皮を少しずつ伸ばしていきます。
かなりしっかり固定しなければなりません。耳が弱いと、皮が破れたり棒が取れたりして皮が均等に伸びないどころか、大きな圧力をかけているぶん大怪我をするので要注意。

2、3日かけて乾燥させ、しっかり皮を伸ばしきったら取り外します。
で、皮の部分は出来上がり。

その後にもう一度しっかり固定させて、カン(釘、またはネジ)を打ち付けて完成です。

とにかくこうやって牛皮と格闘しながら太鼓をつくることで、太鼓のありがたみを思い知り、皮の特徴や性質をつかむというわけです。

ありがとう牛さん。

今日もがんばって打ち込みます。
まずまずてんてん
profile
HN:
てんてん-TEN TEN
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
日本生まれ
カナダ大陸東南あたりに生息
比較的温暖な緑地を好む
雑食型(主に草食、ときどき肉)
群れない
種子を残さない
でもそれなりに依存型

「三味や太鼓で大騒ぎ」が得意
ひにひにてんてん
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