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北印度打楽器、タブラです。

ずっと昔から憧れていた音色。

インドの言語について詳しくないのですが、ヒンディー語、ベンガル語、英語でも、インド方面に住む人々の言語はタブラの音に似ていると感じています。特徴は、抑揚が少なく短いシラブルで早口。
 
わたしの現在教えている音楽学校のワールドミュージック科に始めて登場したタブラコース(現在休講)の講師、RAVI先生はカナダ生まれのカナダ人。

彼が話す言語はまさにタブラそのものなのです。
いや、タブラがラヴィ氏の言葉なのか。

語調もリズムも、はたまた音階まで似てくるとは、あら不思議。
 
第一回タブラ授業、生徒は計8人。
みんなで輪になって鎮座し、タブラとご対面。
まず叩く前に口唱歌でリズムを覚えます。「タキタタキタティリタカナー」とか言いながら全文暗唱していきます。まるで呪文。
さながらお経。
気合入れて念じます。

唱歌がリズム良くうたえるようになったらタブラの登場。
右手にタブラ、左手にバイロン(いわゆるベースです)。二つでセットです。

覚えた呪文どおりに指を動かし、はじいたり押さえつけたりしながら音を出していきます。
ことごとく難解。

毎回持参するノートブックにはぎっちりとタブラ語が般若心教よろしく書き込まれています。もちろんカタカナで。タ、ナ、という一打を一音符としてノートブックに書き記すことができるからです。便利です。
アルファベットならTA、NAとか文字が二つ並ぶところです。とても都合がよろしくないのです。

他の利点は、授業中クラスメートがちょっと横目で覗いても意味不明、という点においても良いのです。覚えられないのなら自分で書け、と言いたいわけです。

わたしの今まで学んだ中でもっとも集中力と記憶力の必要なクラスでした。

で、14週のタブラコース、最後まで残ったのはわたしとタブラ経験者の音大生アルバートくんのみ。
次学期は・・・ありませんでした。

時々はマイタブラで自己練もやります。

脳の活性化に実によろしいのです。

ちなみに上のタブラは、印度からわざわざやってきました。
お土産品とはいえりっぱなものです。


自宅でタブラ語をそらんじながら一人印度の太鼓を叩く、そんなささいなことに喜びを感じる今日この頃です。

 
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下糸です。

読んで字のごとく、下の糸。

ボビン、といいます。

ミシンを使わない人にとってはまったく意味不明なシロモノ。
語源はフランス語だそうです。そして英語圏でも一般には知られないソーイング専門用語です。

簡潔にご説明しますとミシンの下糸巻きつけ器具。

この下糸がないとミシンは使えないのですよ、お父さん。


ミシンマシンは上糸と下糸の関係で成り立っているのです。
上が極太糸で下が絹糸ではダメ。上糸がきつくて下糸がゆるくても不可。
上と下との均整の取れたバランスによって美しく丈夫な縫い目に仕上がるわけです。

よく分からないという顔をしたあなた、シャツの生地をひっくり返してミシンの縫い目をよく研究してください。

そして、ミシンのご用意を。

まずはぞうきん縫いからはじめましょう。

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てんてんです。

機です。

はた、と読みます。

で、その機で織ります。

すべての織物の場合は縦糸と横糸との編み合わせなのです。
そのたてとよこの糸が複雑に絡み合ってさまざまな模様や色合いが生み出されます。

京都で長く織物産業にかかわっていたわたしは、京都一といわれるテキスタイルの工場ではた織りを学びました。大きなはたおり機をつかうものから地機(じばた)、居ざり機という昔からの手織り技術も教えていただきしました。

制限されたなかでの自由な色や模様、素材の量感と厚み。

このテキスタイルという無限の可能性と芸術性の高さにひかれていくわけです。

右横欄にありますてんてん芸」からてんてん織り作品をご鑑賞くださいませ。

機織は手間がかかります。
織りたくても部屋にはたを置くスペースはなく、羊糸は高価なうえ、整経(糸の本数、順番、長さを決めて糸を準備する)に時間もかかります。

おもちゃ屋でみつけた織物キット(子供用、上の写真)で毛糸を織り込むのが精一杯。

おもちゃとはいえ、じゅうぶんに織物の不思議や魅力が楽しめます。毛糸だけでなく、リボンや縄、紙や針金なんかも織り込んでみたりします。結んだり、穴をあけたりして平面でなく立体として作ることもできます。

なにより織ってるってことがうれしい。
色がじぐざぐ重なるってのがうれしい。

織っては解き、また織る・・・

ものづくりの真髄です。
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すずりです。

硯という字も美しいですが、すずりという響きもまた美しいのであります。

お習字をするとき、大好きなのは墨をするという作業。
硯石の音。
そして、墨の匂い。

わたしの特技として、前戯を楽しむというのがあります。
コーヒー豆を挽く、鉛筆を削る、りんごの皮を剥く、地図を眺める・・・などなど。
という何かをする以前の行為に異常な関心と心入れがあります。
わかっていただけるでしょうか。


墨を摺るのもそのひとつ。

習字教室のみんなが墨汁をじゅうっと注いでさあ書くぞ、と意気込んでいる間、わたしは固形墨を取り出しおもむろに摺り始めます。それも念入りに。

みんなが先生からマルをもらって「やったー終わったー」というころ、ようやくスタート。

ごりごりという音が好きです。
じんわりと黒が溶けだし深くなっていく様子が好きです。
じっくりと時間をかけるという気持ちの余裕がなによりも好きです。

字を半紙に一枚仕上げるのかかる時間は、ほんの数十秒。
ほんの5分で清書できるときもあれば、何時間かかったって出来ないときは出来ないのです。
せめて前段階でしっかり気持ちを落ち着け、体をやわらかくさせ、全身全霊で臨みたいのです。

なによりも、黒の濃淡を楽しむには、やはり墨は摺るべきものというのがわたしの持論です。

面倒臭がらずにゆっくりとやりましょう。
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ぎゅーかわです。

太鼓をはじめるようになって、まず太鼓の達人、永田氏から直々に学んだのは樽太鼓のつくりかた。

まず特大サイズの牛皮を用意します。
しばらく風呂水につけて洗ってしならせます。
部分によって色や質、皮の厚みも違うので、できるだけ丈夫そうな箇所にでっかい円を書いてそれをカッターで切り取ります。
これが最初の作業。

ここまでやった感想;
牛、でっかい。
しかも、相当分厚い。おそろしく硬くで切りにくい。
そりゃちょっとやそっとの「どんどん」で破れないはずです。表側はつるつる、裏側の肉にくっついていた部分はがさがさ。まだ濡れてるとぬるぬるしていて、そのうちぽろぽろと繊維質が取れのも気味悪い。とはいえ、自分の皮膚もこうなんだと思い知るのであります。


で、これからが重労働。

皮に耳をつけます。
円の外側にいくつも切り込みを入れて、そこに棒を通していきます。
その棒か使って皮をぐいぐいと引っ張っていくわけです。
そしてそれが太鼓の耳となるというわけです。

耳に縄を仕込んだら、台になっている木材にからませ、皮を少しずつ伸ばしていきます。
かなりしっかり固定しなければなりません。耳が弱いと、皮が破れたり棒が取れたりして皮が均等に伸びないどころか、大きな圧力をかけているぶん大怪我をするので要注意。

2、3日かけて乾燥させ、しっかり皮を伸ばしきったら取り外します。
で、皮の部分は出来上がり。

その後にもう一度しっかり固定させて、カン(釘、またはネジ)を打ち付けて完成です。

とにかくこうやって牛皮と格闘しながら太鼓をつくることで、太鼓のありがたみを思い知り、皮の特徴や性質をつかむというわけです。

ありがとう牛さん。

今日もがんばって打ち込みます。
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針と糸です。

この神聖な道具を敬意を持ってご紹介したいと思います。

裁縫はまさに実用のアート。生活の知恵。誇るべき技術。
これによって人々の暮らしがより豊かに便利になります。
無駄な出費をなくしているにもかかわらず贅沢な気持ちにさせてくれます。

裁縫が出来ずして服飾やファッションを語るべきにあらず。

最高級のブランド衣料を作るデザイナーよりも、家族のためにより長くより着易いようにと針と糸を工夫する世のお母さんたちをもっと尊ぶべきなのです。
なにが流行っているかではなく、なにが自分に似合ってどのように縫製されているか、なのです。

針を大事に扱う人はものをいつまでも大切にする人。

人の気持ちや歴史を重んじる人。

ただそいうことなんです。

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てんてんです。

愛用のはさみです。
といっても普通のはさみではありません。
毛髪用です。
紙ではなく髪の、はさみ。

亡くなった母から受け継いだこの鋏を使って自分の髪を切ります。
散髪は自分の特技ですから。ショートでもボブでもお構いなく。
めったなことでは床屋には行きません。自分のくせは自分が一番よく知っており、どの長さでどうやったら扱い易いか、もうながーい人生付き合っているのだから百も承知です。

でも、他人様の頭には手出ししません。なんといっても素人ですから。

わたしが興味あるのはあくまで散髪です。
スタイリング(パーマ、カラーリング、ヘアケアなど)は一切できません。
わざわざ言って自慢するほどのことでもないですが。

この際、美しくなりたいかどうかは問題外。
もともとヘアサロンで、一段と美しくみせてもらえるほどの容姿は取り揃えておりませんので。

とにかく耐えられないんです、じっと散髪台にのっかって待っているのが。
そのあとに単調に続く世間話も。
読みたくもない女性雑誌を押し付けられるのも。

ああ、あの苦痛に出費するくらいなら、自分で断髪したほうがまし、というそれだけのことです。

出かける前のちょっきんなー。
すぱすぱっと調子よくいきますよー。
ocha

てんてんです。

茶話第二弾。

お茶が好きです。
毎日必ずいただいています。


お茶といえば、緑茶。

玉露とはいいません。まあ、三歩さがって玄米茶やほうじ茶になることがあっても、お茶はお茶。お茶の葉を購入する際には煎茶といったり、静岡茶や宇治茶だったりもします。
とにかく、お茶といえば誰しもがきれいな若緑色のお茶を思い浮かべるはずです。

香りも味もなんとも言えず・・・とにかく美味です。


そして今現在、先進国北米におけるお茶事情についてひと言申しあげさせて下さい。

グリーンティー(ほぼ必ずティーバック)買うと蜂蜜もしくはレモン風味なのはどういう了見なのでしょう。

それを今、わたしは声を大にして、いやそれすらできない状況においては、フォントのサイズを特大にして言いたいのであります。

アイスだったり缶入りグリーンティーにおいてはほぼ100%甘いという事実は、お茶好きにはたまらなく苦痛、そして遺憾なのであります。

カナダ国創立以来150年の歴史のなかで、緑茶を紹介する前にすでに加工品を売るとは、いい度胸です。完全な勘違いといっていいでしょう。

日本食品として堂々と販売している「てりやきチキン」(あまいソースの鳥肉)くらい違います。


それならば・・・

中国系のお茶専門店ではたくさん緑茶があります。「緑」の漢字の隣に「日本」なんて文字もあったりして、よしこれなら間違い無しと買って飲んでもやっぱり「あれれれれ???」です。中国三千年の歴史でみても、日本緑茶研究はそれほど発展しなかったと言えるでしょう。

緑だから緑茶で売っとけ、ってなもんでしょうか。
最初の一杯から出がらしの味がします。
お茶葉抽出後およそ3分ほどで緑は焦げ茶色になっています。

とはいえ、中国三千年かけて、インドから渡ってきたお茶に対する意気込みとこだわりは、それはもう、頭が下がるばかりです。烏龍茶、白茶、プーアル茶・・・どれも格別です(特にわたしは台湾の烏龍茶が大好きなのですが)。
鉄観音茶に関しては、そりゃもう一冊の本が書ける位です(わたしは書けませんが)。

中国緑茶は日本のものとは製法が違うらしく、味や香りが違うのは当たり前。


でそれならば・・・

日本食レストランなら美味しい緑茶を淹れてもらえるに違いありません。ではいざ、出発。

出てきたのは、抹茶粉末入りの玄米茶。ほぼこれが主流です。
確かに色はきれいです。抹茶の苦さと香ばしさもあります。

でも、なんかなあ、ごまかされてるような・・・
あの新鮮な香りは?上品な甘みは?淹れたての透明感は?

とにかくグリーンだから緑茶で出しとけーってなことなのでしょうか。なんとも味気ない。


結局それならば・・・

長い歴史をかけてこんなおいしい緑茶を発明した日本人に感謝しましょう。

そしてあっちこっちに手を尽くし、なんとか手に入れた日本のおいしい緑茶をお家でじっくり味わえるという贅沢に、日々感謝です。

ありがとう、お茶。

これからもお世話になります、お茶。


てんてんです。

茶のお話。

小学二年生でお茶デビュー。姉といっしょにお茶教室へ通うこと五年。

茶の味も、茶道のわびさびも、茶器の美しさも、そして大人の茶番(とにかく決め事がうるさい)も、若輩のわたしには何ひとつ理解できませんでした。
むしろ苦痛なほど。

お教室で学ぶことは、とにかくしゃべらないこととじっとしていること。
待っていれば足のしびれが次第にとれるということも、その時期まなびました。

お楽しみは、お茶菓子がキレイでお美味しいこと。

小学生時代のお茶教室以来、お抹茶を立てる機会はなくなりました。
そのとき使っていたお茶椀もお茶筅(泡だて器)も、今でも大切にしています。
しゃかしゃかしゃかっといって抹茶があわ立つ時ってわくわくするものです。
お茶の道具はぴかぴか、きらきらしてなくても、なんだか美しいのです。
毎年お正月にきれいなお着物を着て初釜を迎えるのも、なんとも情緒です。

お茶というカルチャーは、作法をとっくに通り越えて、わたしにきっちりしっかりなじんでいます。

道なき茶話、でした。
ougi
てんてんです。

お扇子。
お茶を習っていると必ず小型扇子をひとつ持たされます。
手前に置くという以外、使い道はありません。ただ携帯するのみ。

ではなぜ持っていなければならないのでしょうか。ほかにもそういった品、探してみることにします。

結婚指輪。
会社員のネクタイ。
運動会のかけっこ用ピストル。

いつからかみんなそうしていて、お決まり事のようになってしまったという他ないでしょう。

お茶をやらなくなった今も、和服を着るときは必ず胸元に扇子を入れます。
お願いしますというときのお扇子。
ありがとうございましたのお扇子。
本日よくがんばりましたのお扇子。

習い事、芸事をするに必須となったお扇子でした。
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まずまずてんてん
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HN:
てんてん-TEN TEN
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性別:
非公開
自己紹介:
日本生まれ
カナダ大陸東南あたりに生息
比較的温暖な緑地を好む
雑食型(主に草食、ときどき肉)
群れない
種子を残さない
でもそれなりに依存型

「三味や太鼓で大騒ぎ」が得意
ひにひにてんてん
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